本作は CLEARRAVE のぱれっとがおくる、エピソードで語られるお話です。エピソードごとにヒロインを一人攻略可能にし、第一作目である本作では、ヒロインが九条くじょうみやこという美少女の白泉学園二年生です。性格は「基本的にしっかり者」で、「たまに抜けたところもあり男女問わずに人気を集めている。いわゆるお金待ちのお嬢様」です。

主人公は舞台の白巳津川しろみつがわ市に自分の意志でじゃないが一人暮らしをしています。(妹が一人で暮らしたかったために追い出されたようです。)自分で飯を作るのが面倒になって、近くの喫茶店でよく食事します。その喫茶店で本作のヒロインがアルバイトをしていて、主人公、新海にいみかけるのクラスメイトでもあるが、顔を知っているだけの関係です。

手伝いに来た神社で開かれるアニメ・イベントの途中、地震のせいで神器が壊されて、イベントは中止になります。その神社の神器が壊されたことによって、市に災いが訪れます。異世界から「アーティファクト」という、様々な力を人に与える物が現れます。その日、翔と同じく、ヒロインの都が神社の手伝いもしていて、アーティファクトの一個が彼女の手に入ります。不思議と、気づけば持っていて、誰のものなのか分からなくて、喫茶店で翔に誰のものか知らないかと聞くことをきっかけに主人公とヒロインの仲が縮まります。その後にすぐ事件が起こり始めます。その事件をヒロインと共に解決します。都が得た力、盗人の力で、事件の原因となったアーティファクトの回収が本作の物語になります。

自然な流れがこの作品の魅力です。事件が起きると言っても、その起こり方が凄く自然です。何の前振れもなく公園で女性の「石像」が現れるが、登場人物にとってそれは人が石化したんじゃなく、単純に誰かアーティストの不気味ないたずらだと思って、あまりそのことを気にしていません。警察を呼ぶけど、何かが起こっているという自覚がありません。で、翌日にそれが本当に人で、しかも死んだことを主人公が朝にニュース・サイトで自分の部屋で静かに読みます。

「力」とか、「能力」とかの単語が出てくるけど、最初に思った少年漫画的なものじゃなくて、どちらかというとホラーかスリラーですね。お話が一言でいうと怖いんですよ。普通の退屈な日常の中に突然、意味不明な理由で人が死んだとか。恐怖と共に何が起こっている、どうやって防げる、誰の仕業か、そもそも何故という、探偵ものにある面白さがこの作品にあるようです。まあ、体験版でしか遊んでいなかったので、後もその感じなのか分かりませんが。

体験版を最後まで読んで本作を買いたくなったので、体験版としてはいいですね。体験版にはエロ・シーンがないけど、あるストアのページで全部で5回があって、「飛ばずに読んだ」とユーザーさんが書いたので最後までその感じかもしれません。物語に何か新鮮なものを感じ取ったから、進めることにします。体験版だけ読んだけど。

今回のヒロインより主人公の妹が気に入ったんで売れるといいな。

あっ、忘れるところだった。この作品は主人公もボイスありですよ!良い意味で驚きました。